値上げが相次ぎ「このままでは国産の牛乳が飲めなくなる」酪農家「廃業するしかない」😲

牛乳やヨーグルトなど乳製品を日常的に購入している家庭では最近、値上げが相次ぎ、高くなったと感じている人が少なくないのではないか。諸コストの上昇が背景にあるが、一連の値上げでもコスト上昇分をカバーしきれていないという。経営難で酪農家の廃業が止まらない。国産牛乳の入手が難しい時代がくるかもしれない。何が起きているのだろうか。

◆再々値上げ…

よつ葉乳業（北海道）は「よつ葉牛乳」などの乳製品を製造販売する。同社のホームページ（ＨＰ）を見ると、今年８月１日から製品価格を値上げし、成分無調整牛乳で平均８％の値上げなどとなっている。同社は今年４月１日にも、成分無調整牛乳で平均８％などの値上げを実施したばかり。

よつ葉乳業は消費者の理解を得ようと、値上げの理由についてＨＰで詳しく説明している。値上げの理由は、①牛の飼料代の高騰、②燃料や資材価格の高騰の二つだ。飼料はトウモロコシや大豆かすなどの穀物や牧草で、多くを輸入している。昨今の円安も輸入価格の上昇要因となる。

コスト上昇分はすべて値上げすればいい、というわけでもない。

「値上げすると、需要は確実に落ちる」

と、磯沼牧場（東京都八王子市）の経営者は話す。乳製品の相次ぐ値上げでも、

「ここ１、２年のコスト上昇分に届いていないという酪農家が多いと聞いている」

と話すのは、生乳生産者や販売者などの業界団体「Ｊミルク」の関係者。コスト上昇で大きいのが飼料という。このほか、夏が暑いと牛の体調が悪くなるため、牛舎で扇風機を回すなど電気代がかかり、冬が寒いと灯油を焚いて暖かくするなど、光熱費もばかにならない。大規模な酪農家になると、

「電気代だけで年間1000万円とか2000万円になる」（「Ｊミルク」関係者・以下同）

と言う。飼料や資材を運ぶトラックのガソリン代も上昇している。

コロナ禍「資金の返済計画が崩れた」https://news.yahoo.co.jp/articles/ec264167096602865ff16128c676a148ec1579cb