俳優業だけでなく、初の長編監督作が国内外の映画祭で8冠を獲得するなど、 表現者として評価を高める斎藤工。さらに業界の環境改善にも力を入れているが、「僕ら世代が駆逐されないと本当の健全さは生まれない」と辛らつに語る。「44歳の男・斎藤工」が見据える、ミドルエイジからの歩み方とは?
取材部屋の椅子に腰かけた斎藤工は、拍子抜けするほど穏やかな表情を浮かべていた。ウルトラマンのようなヒーローにも、禁断の愛に身を焦がす間男にも、名もなき誰かにもなってきた彼は、常に「自分とは何者か」を役を通して問い続けてきた表現者だ。演じる側であり、作る側でもあるその視点は、今回、Netflix映画(※1)『This is I』で演じた実在の医師・和田耕治を通して、「誰かのために生きること」の輪郭をより鮮明に浮かび上がらせた。「自分の生きる意味」を見いだした人間の強さに触れたと語る一方で、自身については「今の自分は老害予備軍」と自嘲気味に笑う。日々、自らにアラートを鳴らし続けているという表現の“鬼才”が、「目指す中年の生き方」を語った。
──『This is I』は、タレントの(※2)はるな愛さんと、彼女を支えた和田医師をモデルにした物語です。最初に脚本を読まれた感想は?
斎藤:お話をいただいたときはまだタイトルが仮の状態で、和田先生と奥様が書かれた(※3)原作通りのなかなかキャッチーなタイトルになっていて、それこそ「エッジ」なプロジェクトだなと思いました。読み進めるうちに、僕に与えられた役割は、ただ実在した先生を真似ることではないとわかってきて。先生が向き合った闘いそのものや、「個人の本来あるべき理想の姿や形」を追い求める人々のお手伝いをするという、“天命”に気づいた先生その人を、どう形にするかが肝だと感じました。
──“天命”ですか。
斎藤:「誰かのために」という言葉でまとめられると思います。自分よりも優先すべきものを見つけた人ですね。先生は、治療したその瞬間だけでなく、患者さんがクリニックを出た後の人生の時間をいかに輝かせるかということを見据え、徹底されていた。はるな愛さんご本人とは以前からご縁はありましたが、本作では完全に和田先生のフィルターを通して参加しました。主人公のアイさん(望月春希)のステージや華やかな部分をまぶしく見つめる先生の眼差し。結果として、合計600人もの患者さんたちがもともと持っていたものを輝かせる。それが自分の生きる意味だと気づいた和田先生自身の強さに、ものすごく刺激を受けました。
──そのことは表現者としての斎藤さんに、どのような気づきを与えてくれましたか?
斎藤:すべての職業に言えるのかなと思うんですけど、僕自身の仕事も、ニーズがなければただの自称役者でしかありません。でも先生のように自分の思いとニーズが一致したとき、それこそ大げさじゃなく「生きる意味」が見える。
作り手側にも立つ人間として、自分に酔いしれるのではなく、誰かのきっかけをつくり続け、役割を与え続けられる人でありたい。芸能界というのは特に、本当の「支えている人」っていうのは視聴者からは見えない、そういう世界だなと感じます。先生は芸能界とは違いますが、まさに「本当の縁の下の力持ち」。そこに光を当てようとする、このプロジェクト自体にも強く惹かれました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ad525821c422604e0d11e8078bcfa4163198e4b6
斎藤:僕らの世代というのは、古き良きとは言えない業界の体制が残っていました。それを「こういうもんだな」と受け入れてきた時間はあると思います。本当の意味で業界をクリーンにするなら、旧態依然を受容してしまった僕らが駆逐されないと、新しい健全さは生まれないと思います。あとはもうどうにか意識を変えていくしかない。
──意識を変える契機があったのでしょうか。
斎藤:僕はいま、年の半分は表の仕事をしつつ、もう半分は裏方の仕事にスケジュールを割り振っています。それまでは「業界たるもの」といった考えに僕も見て見ぬふりをしていた瞬間があったと思うんです。
Netflix作品(※5)『ヒヤマケンタロウの妊娠』で男性妊娠という役に向き合い、重りをつけた妊婦体験を重ねるうちに、撮影のない日でも街を歩く視点が大きく変わっていったんです。女性は結婚か出産っていう喜ばしいタイミングで、なぜ、キャリアと距離を置かなければいけないのか。映像業界は多くの女性の才能に支えられてきながら、そういった才能が去っていってしまう。ならば、小さなお子さんがいるスタッフのために、現場に託児スペースを設けられないかと考えました。
現場での食事改善も同様で、撮影現場では数か月同じお弁当を食べ続けるのに、予算の中で一番先に削られ、栄養バランスは度外視されてしまうのはなぜだろうと思って。まずは、栄養士に相談し、納豆やお味噌汁を現場に置くことから始めました。
──若い世代に刺激を受けた経験は?
斎藤:若い世代というか……。(※6)永尾柚乃さんなんですけどね。彼女は5歳から脚本を書いていて、しかも長編。ドラマ『誘拐の日』(テレビ朝日)で共演したよしみで台本を読ませてもらったとき、本当に驚愕しました。面白さはもちろん、内容がすごくて。少しだけお話しすると「現代人が利他の心を忘れているせいで、太陽フレアがおかしくなっている。だから利他の心を取り戻すべきだ」といった感じで、ウルトラマンのオリジナルの物語にすごく似てるんです。
──すごい内容ですね……。
斎藤:「人間が人間のために作っているものとか、電力や原子力のせいで他の生態系がおかしくなっている。だから人間さえいなくなれば」といった視点をすでに持っている。そもそも「利他の心」ですからね(笑)。彼女がこれを書いたのは、確か6歳とか7歳ぐらいで、自分の幼少期と比べるとバグっちゃいますよ(苦笑)。
そういう「ハイブリッドな次世代」に対して、僕ら大人が「導く」なんていうのはあまりにおこがましい。だから「9歳なのに」というのではなく、この子の純度の高い思いを壊さずに、どう世の中へ届けられるか。そのための「風よけ」になることが、今の自分ができる役割だと思っています。彼女を見ていると、ジェネレーションギャップというより、いつも希望をもらっています。
斎藤:僕は明らかに老害予備軍なので、その自覚を持って、腐敗ではなく“発酵”していきたいと思っています。
──その自覚はどこから?
斎藤:ええ。悲しいかな、人間って年齢やキャリアを重ねるごとに注意してくれる人が減るんですよね。そうすると、気づかないうちに、どんどんどんどん腐敗という名の老害になってしまう。だから僕は、周りにいる人たちの小さな変化を見逃さないよう、常に自分自身に対してアラートを鳴らしています。
──注意してくれる人が減っている実感がある?
斎藤:めちゃくちゃ感じます。周りを見ていて、発酵にしろ、輝いている発光にしろ、“はっこう”し続けている先輩方は、皆さん自分に厳しい。何かを成したとか、達成したとか1ミリも思っていない。いつも巨大な山を登り続けていて、どこかに鎮座したり、あぐらをかいたりしていない。そういう先輩たちの背中をずっと追っていたい。若かりし頃、本当にお世話になった諸先輩もたくさんいるんですけど、正直、反面教師でしかなかった人もいます(苦笑)。だから、気を抜かないように「自分もアイツらになってないか?」「老害になるぞ!」と、日々アラートを鳴らしているんです。
──自らアラートを。
斎藤:あと最近、国会中継をよく見るようになりまして。いろんな政治家の方がいらっしゃいますが、僕はその人が政治家を志した当初の自分が、今の姿を見たらどう思うのかを勝手に想像しているんです。そんな見方で、それぞれの方を“シリーズ化”して眺めています(笑)。
──面白い見方ですね(笑)。
斎藤:人によって相当ドラマチックだったりするので。「あのときのお前はどう思うかな」って。「こんなはずじゃなかった」っていうのって、なかなか気づかないんですけどね。見ながら、はたから優雅に眺めてる場合じゃないぞ、と思うわけです。つまり、和田先生も柚乃さんもヒントをくれましたが「自分のために」ということには限界があるんです。そして「誰かのため」になった瞬間、可能性や出力は何倍にもなっていく。自分のためっていう限界は、意外と遠くにない。なので、忘れずに日々、アラートを(笑)。
じゃぁお前 廃業するのかと
ソースぐらい読めよ
でもそれって世界的に見てどの国の芸能関係も似たような事やってんだよな
完全にクリーン化するのは難しいけど声を上げるのは良い事だと思うよ
そういうもの
供給過剰だからある程度の儀式で絞るしかないんよや
声優業界も学校作ったから超供給過多になったもんな
そんで結局は見た目が良いのだけ残った(残した)
結局、優生思想(ルッキズム)は規制してもどうにもならんからな
動物の本能だから。原理は赤ちゃんが可愛いのと同じ
権力者が弱者から性も搾取するのは太古からある人間の本質だから無理
人間ては生き物みんなそうだよ
人間のみならず生き物みんなも別にそうではない
何も知らずにふんわりイメージだけで世界を理解したつもりの阿呆
裏金議員を当選させる日本で
法を犯してるわけでもない枕営業に何の問題あるんや?
嫌儲で馬鹿にされる練習できるのはいい
不易流行とかあるな




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