障碍者の製品販売店に「補助に見合う収益を」　埼玉県の提案に困惑

　障害のある人たちが作る製品を展示、販売する「サデコショップ」。埼玉県川口市にある県施設の一画で運営してきたが、存続が難しくなっている。県が収益増を求め、移転と営業時間の拡大を提案しているためだ。応じなければ補助を受けられない見込みだが、想定される移転先は狭く、ショップの運営は人件費などの面でも厳しいという。【岡礼子】

B型事業所の製品販売

　サデコショップは、公益社団法人「埼玉デザイン協議会」が1989年に開設。2009年から川口市青木の複合施設SKIPシティにある「県産業技術総合センター」の一画で営業している。県から施設使用料免除と、年120万円の補助を受けている。

　障害などのため雇用契約を結んで働くことが難しい人に訓練の機会や働く場を提供する「就労継続支援B型事業所」の製品を紹介するアンテナショップの位置づけで、県内約500カ所のB型事業所のうち、約40事業所が出品する。各事業所では10～30人の利用者がパンやクッキー、布雑貨などを製作しているという。

　県は毎日新聞の取材に対し、「補助に見合う収益がなく、販売手数料も高い。売り上げ増の可能性がある場所への移転を選択肢として検討中」と説明する。売り上げが増えれば利用者の工賃向上にもつながるという。サデコ側が事業者から受け取る販売手数料が高いとした点については、「1カ所以上の事業所から指摘があった」と答えるにとどまり、平均額などは公表しなかった。

　サデコ側によると、県から示された移転先案は、現店舗の半分程度の面積で展示できる製品数が大幅に減ってしまう。営業日と時間を増やすことも提示され、今の体制では赤字が見込まれるという。県が指摘した販売手数料は一定でなく、売り上げの多いイベント期間は5分の1に下げるなど配慮している。

　県は当初、売り上げが多い製品を主に販売することも提案したという。売れ行きが良いのは比較的大きな事業所のパンやクッキーだが、雑貨類を作る小規模事業所を支援したい思いがある。サデ…

詳細はサイトで
https://mainichi.jp/articles/20240205/k00/00m/100/018000c

県としては産業技術総合センターの開館時間ぐらいは営業しろよって話だろ