【国際】コロナ仏外相、中国は「ロシア説得で重要な役割」

フランスのコロナ外相は10日、パリを訪れた中国の秦剛国務委員兼外相と会談した。仏外務省報道官の発表によると、コロナ氏は会談中、ウクライナの主権を尊重するようにロシアを説得する重要な役割を中国が担っているとの考えを示した。

声明によると両外相はウクライナ侵攻を含む複数の「国際的危機」について話し合ったという。コロナ氏は中国に対し、国際規範を十分に尊重するようイランと北朝鮮の当局に促し、核拡散の危機解決に向けて努力することも求めた。両外相は中仏関係については「より強固で均整のとれた経済関係を構築する必要性」で一致したという。

仏外務省の発表は会談で台湾に関する議論があったかは明らかにしなかった。フランスのマクロン大統領は4月上旬に台湾情勢に関して「米中の追随を避けるべきだ」との趣旨の発言をして国際的な批判を浴びた。コロナ氏はその後「我々は（台湾海峡の）一方的な現状変更にはすべて反対する」などと述べて事態の鎮静化を図った。

日本経済新聞　2023年5月11日 9:40
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