【イソジン悲報】パナソニック(旧松下電器)、本社機能を東京に移転。大阪本社の大企業はついに任天堂1社に

事業会社「パナソニック」、東京に本部機能。
2021/08/24　日本経済新聞　朝刊　3ページ
　２０２２年４月に持ち株会社制に移行するパナソニックは、売り上げ規模が最大の事業会社の本部を東京に置く。家電や電設資材などを統括する事業会社で、幹部も含む本部機能を東京に集める。本社から離れた新本部で内向きの企業風土からの脱却やグローバル展開を加速する。
　パナソニックは２２年４月、持ち株会社が「パナソニックホールディングス」に社名変更し、「パナソニック」の社名は家電や電材を統括する事業会社が引き継ぐ。新パナソニックは登記上の本社は大阪府門真市に残しつつ、経営陣や間接部門などを東京に集約する。家電事業トップの品田正弘専務執行役員ら幹部は、１０月から試験的に東京に移る見通し。
　家電は松下電器産業時代からの保守本流の事業であるのに対し、電材は１１年に完全子会社化したパナソニック電工の流れをくむ事業だ。新パナソニックでは母体の異なる２ 事業を集約して相乗効果の創出を狙っており、新本部で壁のない連携を促す。現在家電本部を置く滋賀県草津市の拠点は、今後生産・開発拠点となる見込み。
　パナソニックは１７年、企業向けシステムを担う社内カンパニーの本部を東京に移した。日本マイクロソフト社長などを務めてパナソニックに戻った樋口泰行専務執行役員が「（本社を置く）門真発想からの脱却」を打ち出して実施し、「文化は変わってきた」（樋口氏）と話す。本流意識が強い家電も東京に移し、意識改革につなげたい考えだ。
　パナソニックは２２年４月以降は人事や賃金制度、投資判断などの権限を各事業会社に委譲する予定だ。「自主責任経営の徹底」（楠見雄規社長）を打ち出す中、最大事業の拠点を東京に移すことで事業会社が大きな権限をもって経営する新体制の象徴にもなりそうだ。新パナソニックの各事業の顧客は関東に集中しており、営業活動も強化する。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75057150U1A820C2EA2000/