札幌オリンピック競歩、沿道に地元住民や外国人観光客が殺到、缶ビール片手に大声で声援

ほぼ「密」、ビール片手大声で声援　札幌市で五輪競歩
https://www.asahi.com/articles/ASP8573BFP85IIPE03D.html

東京五輪の男子20キロ競歩が行われた5日の札幌市の目抜き通り沿いの歩道は、レースを見守る人でほぼ「密集状態」になった。新型コロナの感染の波が再び襲うなか、沿道での観戦自粛が呼びかけられたが、日本選手が優勝争いに加わる白熱したレース展開に、大声で声援を送る人もいた。

発着点そばの札幌駅前通の歩道には高さ1・8メートルほどの黒い幕が張られ、スタートが見えないようにされた。発着点がのぞき見える大通公園に面した商業ビル「大通ビッセ」2階には、スタートの午後4時半に40人ほどが集まった。市内の30代会社員男性は「コースが決まった時からここで見ようと決めていた。地元に五輪が来たのだから少しでも見たかった」。

大会組織委員会は北海道や札幌市の要請に応じ、競歩とマラソンで沿道での観戦自粛を呼びかけることを決めた。コースと歩道の間にバリケードを設けて空間をつくり、人が密集しないようにした。「観戦自粛」のプラカードを持ったスタッフがあちこちに立ち、レース前からものものしい雰囲気に包まれた。

レースが始まると、立ち止まる人が増えた。バリケードの前でスマホカメラを掲げたり、選手に拍手を送ったりする光景が外周1キロの沿道全域に瞬く間に広がった。スタッフの呼びかけを聞き入れる人はほぼいなくなった。

北側の折り返し地点近くで観…

この記事は会員記事会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

札幌市中心部の公道で行われた競歩男子２０キロ。新型コロナウイルス対策のため、大会組織委員会は観戦自粛を求めていたが、観客が沿道に密集した。別会場のトライアスロンや自転車ロードレースでも同様の光景が見られ、感染拡大の懸念がつきまとう中、運営側も対応に苦心している。

競歩会場は、札幌駅前からの目抜き通りを周回するコース。発着地点の大通公園を中心に、沿道には観客が途切れることなく列をなし、目の前を通過する選手をスマートフォンで撮影するなどしていた。ただ、声を出して応援する姿は少なく、５０代女性は「選手たちが頑張る姿を目に焼き付けたかった」と話した。

組織委は多くの会場で無観客開催を決め、公道を使う屋外競技については沿道での観戦自粛を要請。競歩とマラソンが行われる札幌では、会場周辺を「重点対策エリア」とし、沿道に集まらないよう呼びかけたほか、約２千人のスタッフを配置し、歩道にコーンを置いて立ち止まれないようにするなどの対策を取った。

沿道での観戦による「密」は、東京・お台場周辺で行われたトライアスロン、東京から静岡までの４都県をまたぐ自転車ロードレースでも確認された。静岡県によると、ロードレースの開催時、県内の沿道の観客は目視による計測で計約２千人に上り、レースの勝負どころだった区間などで混雑が生じたという。

北海道は再び感染者が増加傾向にあり、今月２日には蔓延（まんえん）防止等重点措置が適用された。札幌では６日に競歩男子５０キロと同女子２０キロ、７日と８日には男女のマラソンが控えている。

組織委は「観客には重ね重ね、（観戦自粛の）周知徹底を図っている。協力してくれている人が圧倒的に多く、自宅で観戦してほしい」と訴えている。

一方、五輪に興味のある人は家でテレビを見るので人流は減る
飲食店員をやっているが、五輪が始まってから明らかに客の数は減ったんで間違いない