【正論】立命館大・美馬達哉教授「コロナ疎開を中傷するのは非合理的。発症を申告しづらくなり感染を拡大させる」

宣言発令、帰りたいけど…　首都圏の道産子、悪者扱い恐れ　「コロナ疎開」中傷に警鐘

　新型コロナウイルスの感染拡大や政府の緊急事態宣言を受け、首都圏から道内に里帰りした大学生や帰省を検討する単身赴任者に不安や迷いが広がっている。
「仮に自分が感染していたら」との恐れに加え、インターネット上で「疎開」になぞらえたバッシングや周囲の厳しい視線を懸念する人も。専門家は「それぞれの事情を無視した非難は慎むべきだ」と警鐘を鳴らす。

（中略）

　立命館大の美馬達哉教授（医療社会学）は「警戒を強める気持ちは分かるが、東京など感染者の多い地域から来たことだけを理由に排除しようとすることに、合理的な根拠はない」と指摘。
その上で「画一的な過剰反応で個人を追い詰めることは、発症した時に申告しづらい環境を生み、かえって感染を拡大させることになる」と強調する。

https://www.hokkaido-np.co.jp/sp/article/410254/