中国籍の温泉が去年自殺をするために自宅マンションでガス爆発を起こした裁判。求刑6年を3年も上回る懲役9年判決。川口

去年、埼玉県川口市でガスを充満させたマンションの部屋に火をつけて爆発させ３人にけがをさせた罪などに問われた被告に対し、さいたま地方裁判所は「自殺しようと火を付けたのは身勝手というほかなく、責任は重大だ」として、求刑を上回る懲役９年の判決を言い渡しました。

中国籍の会社員、温泉 被告（４５）は去年７月、自身が住んでいた川口市のマンションの部屋にガスを充満させたうえ、ライターの火をつけて爆発させ同じマンションの住人など３人にけがをさせたとして激発物破裂の罪などに問われていました。

裁判員裁判では弁護側が、被告は当時「心神こう弱」の状態だったと主張し、検察は懲役６年を求刑していました。

１５日の判決で、さいたま地方裁判所の江見健一裁判長は、「被告は失恋のショックから自殺をしようとガスを充満させて火をつけた。３人にけがをさせたほか壊れたマンションなどの被害総額は２億８０００万円に上り公共の被害が大きい。身勝手というほかなく、責任は重大だ」と指摘しました。

そのうえで「検察官の求刑は心神こう弱を前提としており、軽いと言わざるを得ない。事件前後の言動から完全責任能力があったと認められる」として検察側の求刑を上回る懲役９年を言い渡しました。
https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-1000124427