一般人「スマホで十分」カメヲタ「一眼！」→コンデジ再評価で7年ぶり出荷増

AI要約

スマートフォンに押され市場が縮小していたコンパクトデジタルカメラ（コンデジ）が、SNS時代の新たな需要により再評価され、人気が回復しています。カメラ映像機器工業会によると、2024年の国内出荷台数は43.9万台（前年比4.7万台増）となり、7年ぶりに増加に転じました。
この人気の中心は20～30歳代の女性で、最大の魅力は、スマートフォンとは異なる**「エモい（心に響く）」や「フィルム感のある」**独特の画質です。最新のスマホがAIによる自動加工で高画質を目指すのに対し、コンデジは加工しなくても「ざらつきのある写り」や「フィルムカメラのような質感」が手軽に得られ、SNS投稿において他者との差別化が図りやすい点が評価されています。また、1万～2万円台を中心とした比較的手頃な価格帯も魅力の一つとなっています。
かつては市場縮小によりカシオやオリンパスが事業から撤退・売却しましたが、現在の活況を受けてメーカー各社は注力姿勢を強めています。
キヤノンは6年ぶりにコンデジの新製品を発売し、高精細な4K動画撮影や最大12倍ズームレンズを搭載した機種を投入。需要に生産が追い付かず、増産体制を整えています。
富士フイルムは、フィルムのような写真撮影を楽しめる製品を発売。縦画面が主流のSNS投稿向けに、カメラを横向きに構えたまま縦構図で撮影できる機能を特徴としています。
ソニーは、プロの使用も想定した最上位機種の新モデルを10年ぶりに発売。販売価格は66万円前後で、利用者からの強い後継機を望む声に応える形となりました。
このように、コンデジは若年層の**「写真の味」**を求めるニーズや動画撮影ニーズの高まりに対応する形で、市場の活況を取り戻しつつあります。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/33c6417991aa6929c785b614be8b4f4a38582c65