Z世代のセクロス離れ。背後にはSNSの影響あり

シャーマンが取材を通じて明らかにしたデータは、Z世代がまさに“セクロス不況”の真っただ中にいることを示している。キンゼイ研究所とアダルト用品会社Lovehoneyが2022年に実施した調査によると、Z世代の成人のうち4人に1人はセクロスの経験がない。また、米疾病予防管理センター（CDC）のデータによると、2023年に「セクロス経験がある」と答えた高校生は約3分の1で、2013年の47％から大きく減少している。さらに、マスターベーションの頻度すらも減っているという。

シャーマンはその背景として、「SNSやスマートフォンの普及が、人との関わり方だけでなく、自分自身の捉え方にも大きな影響を与えている」と指摘する。さらに、ロー対ウェイド判決(中絶の権利を認めたアメリカの最高裁判決)の覆しによる不安や、数十年にわたり複数の政権が「禁欲教育」に数十億ドルを投じてきた歴史も加わり、「潔癖だからセクロスしない」という単純な説明だけでは、Z世代の“セクロス離れ”は語りきれないことが見えてくる。

https://wired.jp/article/carter-sherman-the-second-coming-interview/