東京都民の50%「年収400万円以下」のド貧困だった…(正社員)

東京に住んでる奴って罰ゲームだよな

序章：都会への憧れ

20歳の誠は、福岡の田舎町から東京へ飛び出した。実家では農家を継げと言われる毎日に嫌気が差し、「都会で一人で生きていく」と決意して上京した。最初に住んだのは、家賃3万円の風呂なしアパート。畳の擦り切れた部屋だったが、「ここから始まるんだ」と胸を高鳴らせた。

東京では肉体労働の日雇い仕事を転々とする日々が続いた。荷物の仕分け、引っ越し、道路工事。朝早く起きて現場に向かい、泥にまみれて働き、帰る頃には体中が痛んで動けなくなる。それでも給料は少なく、食費を切り詰め、ボロボロの作業服で何とか生活を続けていた。

「いつかは安定した仕事に就きたい」と思うものの、学歴も資格もない自分には難しい。周囲の人たちからは「そんな生活、いつまで続けられるんだ？」と冷たい目を向けられることもあったが、地元に帰る選択肢はなかった。

50歳を迎えた誠の暮らしは、耐え難い孤独と苦痛に包まれていた。誰にも相談できず、誰にも頼れない。ある夜、ふと「自分がいなくなっても誰も気づかない」と思い、全てを終わらせる決心をした。

発見されたのは、近所からの異臭通報がきっかけだった。部屋には空になった弁当箱と、埃をかぶったラジオだけが残されていた。遺書もない。