日本郵便、国交省が違反の言い分を聞く「聴聞」をあろうことか欠席→運送許可の取り消しが確定　今後さらに「運行管理者」の免許返納命令

日本郵便、2500台の運送許可取り消し確定へ　「運行管理者」返納命令も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD119AA0R10C25A6000000/
郵便局配達員の不適切点呼問題で、国土交通省関東運輸局（横浜市）は18日、トラックやバン約2500台の
貨物運送事業許可を取り消す行政処分案について、日本郵便から意見を聞く「聴聞」を実施した。

同社は既に処分を受け入れると国交省に報告しており、この日は欠席。同日までに文書で
「処分に対する意見はない」と回答した。処分は月内にも確定する見通しで、
トラックやバンなど所有する全ての一般貨物自動車約2500台が使えなくなる。

これまでこの2500台で顧客からの集荷や、拠点間の中距離輸送など毎月のべ11万8200便を担っていた。
今回の処分を受け、このうち57%を日本郵政グループ外に委託する。すでに佐川急便や西濃運輸などに
打診しており、4割強は自社の軽バンなどでまかなう。

また国交省は違反が見つかった局の一部の運行管理者に対し、貨物自動車運送事業法に基づき
資格証の返納を命じる。貨物運送事業の許可取り消しと併せて処分する。

不適切点呼問題を受け、日本郵便への立ち入り検査に臨む国交省の職員（4月、東京都港区）
運行管理者はトラックやバス、タクシーなどの事業者に一定数の配置が義務付けられた国家資格で、
点呼を実施してドライバーの健康状態を確認するなどの業務を担う。

問題を巡っては、日本郵便の社内調査で全国3188局の75%にあたる2391局で不適切な点呼が
あったことが確認された。のべ件数は約15万件にのぼり、報告書に事実と異なる記載をした
「不実記載」は10万件以上あった。酒を飲んで運転した事例もあった。