米政権、イスラエルの攻撃に「関与せず」

【ワシントン＝塩原永久】イスラエルによるイラン攻撃は、トランプ米政権がイランと核問題の協議を進める中で実行された。米国はこれまでイスラエルに攻撃回避を強く要求。13日の攻撃についても「関与していない」と距離を置く姿勢をみせている。だが、イランとの核協議の先行きは厳しくなる公算が大きく、中東に展開する米軍が攻撃される事態となれば情勢は一層緊迫する。

トランプ政権は4月からイランと核協議を開始。今月15日にはウィットコフ中東担当米特使が、イランのアラグチ外相とオマーンで6回目の協議を行う予定だった。

イスラエルが攻撃を断行したことで、米政権によるイラン核問題への取り組みが「頓挫する」との見方が中東専門家の間で出ている。だが、トランプ米大統領は13日、SNSへの投稿で「イランは跡形もなくなる前に、取引に応じなければならない」と述べ、米国との協議でただちに合意するよう迫った。

一方、ルビオ米国務長官はイスラエルによるイラン攻撃後に出した声明で、空爆はイスラエルによる「一方的な行動」であり「米国は関与していない」と説明。あくまで米国は当事者ではないことを強調した。

イラン軍報道官は対米攻撃を示唆しており、仮に中東の米軍基地などが攻撃を受ければ、トランプ政権はイラン攻撃も含む厳しい選択を迫られる。イスラエルの攻撃に対するイランの報復を巡り、ルビオ氏は「われわれが最優先するのは地域の米軍を守ることだ」と強調。「米国の利益と人員を標的にするな」とイランに警告した。米軍の警戒態勢も強化するとみられる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/10b4fd9901ea3c31834df945775ed1c15af16202

ABCニュース
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