【国際ロマンス詐欺】日本橋三越にも土地を貸す総資産100億円の老舗不動産グループで起こる「ドロ沼金銭トラブル」の中身

※5/3(土) 13:00配信
FRIDAY

「国際ロマンス詐欺」で多額のカネを貢いだ

’04年にオープンした日本橋三越新館。有名百貨店にも土地を貸すなど、銀座や日本橋を中心に多くの土地やテナントを持つ老舗会社・X社で巻き起こった“金銭トラブル”とは……

東京の超一等地に複数の土地と建物を持つ有名会社で、驚きの「金銭トラブル」が起きているという。

東京・日本橋（中央区）に事務所を構え、今年で創業75年を迎える老舗企業・X社。基幹事業は不動産業で、銀座や日本橋にいくつもの土地を所有。70年の歴史を持つ中堅タクシー会社も経営するなど、多角的な事業展開を続けてきた会社である。

「資産価値は約50億円とされる銀座の並木通り沿いに立つテナントビルもX社のものです。昔は『銀座で店を持ちたいなら、まずX社に相談すべき』と言われたほど、この界隈では知られた存在です。

傘下のタクシー会社も、世田谷区におよそ800坪という巨大な事務所を構えており、この２社を含めたグループの総資産額は100億円に迫るといわれています」（地元の不動産関係者）

X社は、日本初の本格百貨店として有名な日本橋三越にも土地を貸し付けている。貸地は一部分ではあるが、それでも毎月数千万円の賃料収入を得ており、X社の大きな収入源となっている。

そんな老舗会社で、いったい何が起きているのか――。X社が運営するタクシー会社に勤務していたという男性社員が声を潜める。

「昨年11月に突然、ウチの営業権と会社の土地・建物が大手タクシー会社に売却されたのです。保有する営業車の数は少しずつ減っていましたが、業績が一気に傾くほどではなかったはずです。それなのになぜ……。

理由を探ると、どうやらX社社長のAさんが若い女に入れあげて、会社のカネに手をつけていたようなのです。しかも、散々、おカネを貢いだのにもかかわらず、その女性とは一度も会ったことがないんだとか。

いわゆる『国際ロマンス詐欺』です。その女性にだまし取られたカネは４億円を超えるそうで、X社の資金繰りが急速に悪化。親会社の窮地を救うために、タクシー事業を手放さざるを得なかったようです。

ウチはAさんの30代の息子Bさんが経営していました。Bさんは90人ほどいた従業員が生活に困らないよう、転職先を斡旋するなど骨を折ってくれました。その一方で、Aさんが会社の他の資産にも手をつけていたことが判明したそうです」

◆１ヵ月で４億円以上を私的に利用

渦中のA氏は、いったいどんな人物なのか。

X社はA氏の父親が創業した会社だ。会社登記によれば創業社長は‘04年に亡くなっており、その1ヵ月ほど前にA氏が社長に就任している。現在は60代半ばだというA氏に“異変“が起きたのは、’23年に入ってすぐのことだった。

前出の不動産関係者が語る。

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