九州人「さす九」におこ。「男尊女卑があるのは日本中どこもそうでしょうが！ なんで九州とか言うの！」

「さす九」ということばに九州出身の私が思うこと
∠まつおかあおい

九州には性差別があります。
「さす九」で検索すると，九州出身の人に性別に基づいた偏見・差別を受けたというポストはたくさん流れてきます。

「女に学はいらないと進学させてもらえなかった」，
「親族の集まりでは女性ばかりが働かされる」，
「九州出身のパートナーに暴力を振るわれた」など…
私は，この偏見・差別を受けた方たちの苦しみに，共感を覚えます。

上記三つのような偏見・差別は経験しませんでしたが，それでも九州で生まれ育った中で
性別に基づいた偏見・差別を受けた，見聞きした経験があり，
その辛さや苦しみ，苛立ちは，程度の差こそあれ覚えのあるものだからです。

（「女性は物理が苦手だからテストでいい点数をとれない」，
「女性は論理的な思考が苦手だから言語研究ではなく文学研究のほうに進む
（これは文学側に対しても失礼ですね）」など）

そして，その上で言いたいのは，その苦しみは九州だけで見られるものでも，
九州出身者だけが生み出すものでもないということです。
（略）
九州出身者も，九州出身ではない人も，性別に基づいた偏見や思い込みをもっていることがあり，
それが表面に出てしまうこともあります。

九州出身者にも，九州出身ではない人にも，DV行為や暴力行為，性犯罪を犯す人はいます。
私が言いたいのは，「九州には性差別がない」ということではありません。
九州にも，東京にも，おそらく世界のどこにでも，性別に基づいた偏見・差別はあるでしょう。

私が言いたいのは，性差別はおそらく誰の内心にも潜んでいる，どんな地域にもある問題で，
誰にとっても無縁ではないということです。
https://note.com/matsuoka7499/n/n89c62ac09d5c