レイ・ダリオ氏「国家は債務によって崩壊する。これは日本を見れば分かることだ」

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金利差と為替レートの関係：金利が高い通貨（例：ドル）は、低い通貨（例：円）に対して減価することで均衡する。
裁定取引：均衡が成り立たない場合、裁定が働き、円が売られ、ドルが買われる。
結果：為替レートが変動（例：40%の円安）または日本の国債金利が上昇（例：5%上昇）。

日本国債と円の減価

日本国債の暴落：名目価格は減価しないかもしれないが、代理として円が減価する。
資本規制：資本規制は、日本国債の実質ベースの損失を時間的に拡散させるだけで、回避するものではない。

大国の衰退要因

債務の増加：信用・債務拡大政策の継続的な弱体化により、債務が増加する。
国家の指標の低下：健康、教育、インフラ、法と秩序などの指標が他の強国に比べて低下する。

強国インデックス

独自に定量化：「強国インデックス」を計算し公表している。

日本の例

円建て債券への投資は、名目価格は下がらないものの、金利が米国などに比べて3%低く、円は年3.5%減価し、日本人は長年年6.5%の損失を被っていた。
金融抑圧状態では、株式が債券より有利になるが、リスクフリー金利を経済の実勢より引き下げれば、長期的にリターンが低下する可能性がある。
異次元緩和前に株を買った人は有利、実施後に買った長期投資家は不利になる可能性がある。
株式であれば、金融抑圧分をリスクプレミアムで埋められる可能性がある。

通貨の減価

財政が悪化し金融緩和に慣れ切った国は多く、通貨の減価が起こっている。
ダリオ氏は、通貨の価値を金との相対価格で測っており、昨今のドル建て金価格の上昇はドル安が進んでいたことを示す。

長期債務サイクル終期の特徴

金融緩和が行われている一方で、長期側で金利が上昇し、ドルが減価している。
債券需給の悪化が示されている。
債務圧縮のための荒療治が必要になる。
債券から離れる、あるいは債券を売り投資から撤退する動きが見られたら、それが赤信号である。

今後のシナリオ

米国では、ドル建て金価格上昇が止まらなくなったり、ドル相場が下落へ転じる可能性がある。
日本では、次の金融緩和期に長期金利上昇・円安が止まらない場合などが考えられる。