
海外では不名誉?38歳教授が見た「イグ・ノーベル賞」◆赤子救う「お尻呼吸」、MITで喝采

- 1 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:11:54.70 ID:EkFBIdIN0
- 2 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:13:13.54 ID:EkFBIdIN0
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「哺乳類はお尻から酸素を取り込める」―。東京科学大の武部貴則教授(38)が率いる研究チームが、独創的でユーモラスな研究を表彰する「イグ・ノーベル賞」の2024年生理学賞に選ばれた。将来は赤ちゃんの命を救う可能性を秘めているという「お尻呼吸」。日米を行き来しながら多忙な日々を送る武部教授が、一時帰国した機会に、インタビューに応じてくれた。受賞の裏側や、ユニークな研究への思いを聞いた。(時事ドットコム取材班 長田陸)
笑わせ、考えさせる「哲学」
「お尻呼吸」を研究していた武部教授に「イグ・ノーベル賞に選ばれる可能性が高い。受けますか」というメールが、主催者側から届いたのは、24年3月のこと。呼吸不全になったブタやマウスの腸に酸素を送り込むと、酸欠状態が改善することを実験で証明し、21年に論文として発表していた。突然の連絡だったが、「周囲の研究者からは『イグ・ノーベル賞を取りそうな研究だよね』と言われていたので、冷静に受け止めました」と笑う。イグ・ノーベル賞の賞状を手にする武部貴則東京科学大教授=2024年11月21日、東京都文京区
イグ・ノーベル賞の賞状を手にする武部貴則東京科学大教授=2024年11月21日、東京都文京区イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞のパロディとして、1991年に創設。米国の科学ユーモア誌「ありそうにない研究年報」が主催している。生理学や物理学の分野で「人々を笑わせ、考えさせる研究」が対象となる。過去には「バナナの皮を踏むとなぜ滑りやすいか」を解明した研究も受賞しており、受賞後に本家のノーベル賞に選ばれたケースもある。
ただ、武部教授には、受賞に迷いもあった。毎年、日本人が選ばれることが多く、「日本では肯定的に受け止められている賞ですが、海外では『おふざけ過ぎてサイエンスではない。不名誉だ』と思う研究者もいるんです」。
真面目に治験をしてくれている会社の方もいる。一緒にやっている外科の先生も快諾してくれるだろうか。研究チームのメンバーに相談すると、反応は想像していたよりも前向きだった。武部教授自身も、「人々を笑わせることができたら、考えるきっかけができるという、創設者のマーク・エイブラハムズ氏の話を聞いて、今回受賞した『お尻呼吸』も、まさにこの哲学に合うなと感じて、賞を受けることにした」という。
賞状は「ペラッペラなコピー紙」、賞金は?
授賞式はアメリカの名門マサチューセッツ工科大(MIT)で、24年9月12日(現地時間)に開催された。ユーモアを重視する賞なだけに、受賞者はスピーチで観衆から笑いをとることが慣例になっている。「気が重かった」と打ち明ける武部教授だが、「もうできるだけ、ふざけた感じでやろう」と開き直って登壇した。イグ・ノーベル賞授賞式の会場でスピーチする武部貴則東京科学大教授= 2024年9月12日、米マサチューセッツ州
イグ・ノーベル賞授賞式の会場でスピーチする武部貴則東京科学大教授= 2024年9月12日、米マサチューセッツ州 - 3 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:13:18.15 ID:+HcmllM90
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受賞して喜ぶのは日本人とイギリス人くらい、だっけか
- 4 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:13:19.57 ID:tCjLVJrz0
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取って喜ぶのは日本人とイギリス、イタリア人くらいらしいな
- 5 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:13:57.75 ID:XVtiSAMI0
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やはり出し入れする穴だったか
- 6 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:15:07.35 ID:EkFBIdIN0
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研究の出発点となったドジョウの帽子をかぶって臨んだスピーチでは、「お尻でも呼吸ができるという、秘められた可能性を信じてくださったことに感謝します」と英語で挨拶。一緒に登壇した研究メンバーらが、酸素に見立てた風船やブタの人形を使って実験の様子を再現すると、会場は大きな笑いに包まれた。
スピーチが制限時間の1分を過ぎたところで、タイムキーパー役の少女が観客席から登場。武部教授の話を「もうやめて!飽きたわ!」と遮った。こちらも授賞式ではお馴染みの演出で、研究チームの1人が少女にブタの人形をプレゼントしてなだめると、会場は再び笑いと拍手に沸いた。武部教授は「演出を知っていたので少女に驚きはしませんでした。むしろ、登場してくれるまでスピーチを延ばさないといけない負担がありました」と笑いながら振り返った。
賞金の「10兆ジンバブエ・ドル札」=2024年11月21日、東京都文京区
賞金の「10兆ジンバブエ・ドル札」=2024年11月21日、東京都文京区授賞式で贈呈された賞金は、10兆ジンバブエ・ドル札。ハイパーインフレで価値が暴落した末、廃止に追い込まれ、今は使えない紙幣だ。賞状が「ただのペラッペラなコピー用紙」(武部教授)なのも、イグ・ノーベル賞らしいユーモアだ。
授賞式への出席にかかった旅費や宿泊費は、全て自己負担。それでも、武部教授は「サイエンスの面白さや魅力、そしてこの研究を一般の人たちにも知ってもらうきっかけになり、受賞できて良かった」と話す。
研究者になるつもりなかったが…
ユニークな研究が表彰された武部教授だが、もともとは「外科の医師を目指しており、研究者になりたかったわけではない」という。医学部の卒業を間近に控えた頃、恩師から「研究者が絶滅危惧種になっている。やってみないか」と熱心に誘われたことが転機になった。「3年で臨床現場に影響ある結果を出せなければ辞めよう」。そう決めて、研究の道に進んだ。ヒトのiPS細胞から肝臓を作り、肝不全マウスに移植して機能を確認したと発表した際の記者会見に同席する横浜市立大学の武部貴則助手(左、当時)=2013年7月1日、東京
ヒトのiPS細胞から肝臓を作り、肝不全マウスに移植して機能を確認したと発表した際の記者会見に同席する横浜市立大学の武部貴則助手(左、当時)=2013年7月1日、東京研究の専門は「再生医療」。さまざまな細胞に変わる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用して病気になった臓器の代替物を開発したり、それを医療現場で応用したりする研究を行う。医学部を卒業して2年後の2013年には、iPS細胞から「ミニ肝臓」を生成し、論文が英科学誌「ネイチャー」に掲載された。こうした実績が認められ、18年には当時最年少の31歳の若さで、横浜市立大と東京医科歯科大(現東京科学大)の教授に就任した。
「お尻呼吸」の研究も、機能低下した肺を他の臓器で代替する再生医療の一環として生まれたという。
- 7 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:15:52.63 ID:EkFBIdIN0
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コロナ感染者や新生児への応用も
「お尻呼吸」の研究では、泥水など低酸素の環境下で腸から酸素を取り込むドジョウの生態をヒントにした。酸素を豊富に溶かした特殊な液体を肛門から注入する「腸換気法」を発案。低酸素状態のマウスやブタに実験したところ、血中の酸素量が上昇し、生存率が改善することを確認できた。現在は、肺機能が低下した人間の患者への応用を目指して治験を重ねている段階だ。新型コロナウイルス感染症などで呼吸不全に陥った患者の症状緩和につながると期待され、「順調に進めば3年後には実用化できる」という。
特に注力したいのは、新生児への応用だ。呼吸不全の患者には人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)が使用されるが、身体への負荷が大きく、使用できる患者は限られる。「生まれてすぐに呼吸ができず、後遺症が残ったり、死亡したりする赤ちゃんがいるので、そうした問題をこの研究で軽減したい」と意気込んだ。
ガラパゴス環境から生まれる「自由な発想」
「お尻呼吸」の他にも、武部教授は独創的な研究に取り組んでいる。その一つが、デザインや広告などを通じて人に健康的な行動を促す「ストリートメディカル」という研究だ。腹囲によって色が変わる「アラートパンツ」(本人提供)
腹囲によって色が変わる「アラートパンツ」(本人提供)例えば、「肥満度が一目で分かるパンツ」の開発。もともとは濃い緑色をしたパンツだが、腹囲の大きい人が着用すると繊維が伸びて、薄い緑色に変化する。色によって体型の変化が可視化され、着用者に自然とダイエットを促す効果があるという。「健康のために日常生活でやるべきことは多いはずなのに、医師はそうしたケアができておらず、ノウハウもない。自分が作らなければと思った」と力を込めた。
イグ・ノーベル賞の日本人の受賞は18年連続。日本は常連国だ。どうしてなのか?その理由を武部教授に尋ねると「日本の研究環境には、『ガラパゴス・ポテンシャル』があるからではないか」とみる。「日本は島国で、英語も話さないので、世界的な研究のトレンドを追わないといけないプレッシャーが少ない。また、日本は(いったん研究員として採用が決まれば)、雇用が他国よりも安定していて、変な研究でも許容される雰囲気がある」と話す。
子どもは「飛ぶように」発明できる
ユニークな発想が次々生まれてくる武部教授。研究の面白さはどこにあるのだろうか。武部氏は、米アップルのパソコンやグーグルの検索機能が世界中に浸透していくといったイノベーション(技術革新)は「地をはうように、地道にデザインをして人々が使いやすくする。これは企業が得意とする領域だ。これに対し、われわれ研究者が行うのは発明だ」と違いを説明する。「発明や発見は、理想論から新しいものを創造したり、直感やアート的な思考を大切にしたりしながら、『飛ぶように』挑戦しなさい、と言われています」。 - 8 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:16:07.22 ID:G3qdl1GX0
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異端であると言うことは他人が研究していない新たな領域を踏み込むと言うこと
研究者としてなんら恥じることはあるまい - 9 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:16:13.76 ID:EkFBIdIN0
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インタビューに応じる武部貴則東京科学大教授=2024年11月21日、東京都文京区
インタビューに応じる武部貴則東京科学大教授=2024年11月21日、東京都文京区未来の研究者、子どもたちへのアドバイスを求めると、「研究はすごく障壁の高いようなものではなくて、誰でもできる好奇心を追求する創作活動だと知ってほしい」と強調。イグ・ノーベル賞を受賞後に開催したイベントに参加した子どもが「お尻から呼吸ができるんだったら、水に潜ったときにお尻を突き出せば、もっと長く潜れるんじゃないかと思って実験したら30秒も伸びました、と連絡してくれたんですよ。僕自身、考えもしなかった、そういう発想が何か新しいことを起こす可能性を秘めている」と嬉しそうに語ってくれた。
「研究は、自分を豊かにする意味でも社会をもっと良くしていくという意味でも必須のプロセス。あらゆる場面で科学者の思考をすれば、日々がより豊かで面白いものになるかもしれません」と目を輝かせた。
- 10 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:20:15.74 ID:h0uZs5FG0
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>>1
こういう分野の方が真理をついてるだろ
ギャグぽい前提が一番日本人にあってる感じ - 11 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:21:10.15 ID:piaePnyP0
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そうかな?
「粘菌にも知能がある」なんて
よく研究したって感心したけどな。
こういうのが今後の研究に繋がってくって理解してる人も多いだろ - 12 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:21:10.28 ID:t4nOmWtd0
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屁が回収されんるだから酸素もそうだろ
- 14 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:23:37.18 ID:Nqo7y0ny0
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>>12
そういう思いつきを実験して実際に確かめて原理を予想して更に確認するって作業を繰り返すのが科学ってもん - 13 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:22:51.24 ID:IbImPEn00
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ベア・グリルスも口からじゃ絶対飲めないような泥水もケツから飲んでたし、ケツには無限の可能性があるな
- 15 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:23:53.82 ID:+F6LSAPz0
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いや日本でも肯定的に受け止められてはいないだろ
- 26 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:54:37.00 ID:7FWkjt+Z0
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>>15
肯定的に受け止めている層=若手研究者達
なのよ - 16 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:24:15.69 ID:xRanJfRG0
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エヴァンゲリオンのLCL?
- 25 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:47:35.78 ID:gwRmm6ou0
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>>16
アスカが尻呼吸をするエ口い本ができそうだな。
当然、安永航一郎が書く - 31 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 20:21:58.39 ID:wRg+DFsE0
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>>16
あれ戦闘中に力んでうっかりおしっこ出ちゃったら、あの色々計測してるモニタでオペレーターの皆さんにバレちゃったりすんのかな - 17 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:25:59.96 ID:jVHGW6Uk0
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そこはウンチを出し入れする穴なのだ!
- 18 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:26:29.62 ID:nAPH/FQy0
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うちの学科にもイグノーベル取った教授いたけど経歴として一目置かれてたけどな
みんな知ってる賞だし - 19 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:27:09.43 ID:go+Jm2hx0
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ノーベル賞よりこっちが出なくなるほうが深刻
- 20 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:32:45.70 ID:VjlD2yYY0
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名称が面白いだけで真面目な研究だからな
- 21 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:33:29.19 ID:OdKJEXjQ0
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38で教授ってすげーな
- 22 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:41:20.01 ID:jCZfDrRA0
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持ち回りで政治力の顕現のような国内学会の学会賞より何億倍もすごいよね
- 24 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 19:47:32.42 ID:NkFleghY0
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汚い水からの水分補給にも使えるし
アナルには無限の可能性がある - 28 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 20:00:31.68 ID:kwWv0vpy0
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こういう賞を受賞するのが
その国の研究に対する懐の深さを反映してるからな
狙った通りの結果が常に得られるならこういうのは不要だが
もちろんそうではない - 30 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2025/01/12(日) 20:09:14.45 ID:pOoqQGqe0
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餅VS尻呼吸 ファイッ!
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