Amazonの無人店舗、AIではなく1000人のインド人で客を監視していた

ところが、Just Walk Outの大半の利用状況はインドで人間がチェックしていると報じられた。

アマゾン・フレッシュ（Amazon Fresh）の店舗ではJust Walk Outを廃止し、スマート・ショッピング・カートに移行している。

アマゾンの「Just Walk Out」技術には秘密があった ── 客が何を手に取り、かごに入れ、最終的に何を持って店を出たか、インドで約1000人のスタッフがチェックしているという。

アマゾンは、客がレジに並ばずに済むこの技術をコンピューター・ビジョンによって実現されたものだと自慢してきた。ところが、Just Walk Outはまだものすごく人間に依存していたとThe Informationが先週、この技術に詳しい関係者の話を引用して報じた。

アマゾンの広報担当者はBusiness Insiderの取材に対し、インドのチームは主に、Just Walk Outで使用しているモデルのトレーニングを手伝っていると反論した。

「アソシエイトはまた、当社のコンピューター・ビジョン技術が個人の購入を確信を持って判断できない、ごく少数の買い物利用を確認することもあります」と広報担当者はコメントした。

今回の件は、アマゾンがアマゾン・フレッシュでJust Walk Outの代わりに「ダッシュカート（Dash Cart）」を導入しようとする中で発覚したとThe Informationは伝えている。ダッシュカートもレジに並ぶことなく客は買い物を済ませることができるが、商品をカートに入れなければならない。

ダッシュカートへの移行についてアマゾンの広報担当者は、アマゾン・フレッシュでJust Walk Outを利用していた客は「近くにある商品やお買い得商品を手軽に探したり、買い物をしながらレシートを見たり、店内でどれだけ節約できたか知ることも望んでいた」と言い、これらはいずれもダッシュカートで提供できるオプションだと話している。

Just Walk Outが初めて導入されたのは、コンビニエンスストア「アマゾン・ゴー（Amazon Go）」だった。この技術によって、客はアマゾンのアカウントで本人確認をして店に入ることができた。入店後は商品を手に取ったり、棚に戻したりして、最終的に選んだ商品を持って外に出ることができた。レジでやりとりをする必要はなかった。

アマゾンはここ数年、大型店舗にJust Walk Outを導入してきた。現在、アマゾン・フレッシュ44店舗のうち27店舗でこの技術が導入されている。同社はホールフーズ（Whole Foods）の一部店舗にもJust Walk Outを導入した。

スタートアップもまた、Just Walk Outのような技術を独自に開発し、アルディ（Aldi）やダラー・ゼネラル（Dollar General）といった小売店でテストを行っている。