23年度予備費、1553億円支出　能登半島地震の再建策　(閣議)

23年度予備費、1553億円支出　能登半島地震の再建策 – 日本経済新聞
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2024年1月26日 10:06

政府は26日の閣議で、能登半島地震の被災地での生活や事業の再建に向け2023年度予算の予備費から1553億円を支出すると決めた。中小企業の工場や店舗などの復旧へ1件あたり最大15億円補助する。旅行代金を1泊最大2万円割り引く「北陸応援割」も設けて観光需要を喚起する。

一般会計の一般予備費から1534億円、エネルギー対策特別会計の予備費から19億円を支出する。

予備費の使い道は政府が閣議で決めることができるため、機動的に対応しやすい。政府が25日にまとめた被災地の支援パッケージの経費にあてる。①生活の再建②中小、農林業、観光業などなりわいの再建③インフラ復旧の3つを柱とする。

生活再建に向け、全半壊した家屋の解体を被災住民の自己負担なしで進める。ホテルなどでの「2次避難」を後押しするため、利用上限額を特例的に1人1泊7千円から1万円に引き上げる。仮設住宅の提供も進める。

北陸応援割の期間は3～4月とし、新潟県を含めた北陸4県を対象に旅行代金から半額、1泊2万円を上限に割り引く。伝統工芸品の産業を支援するため事業継続に必要な道具や原材料の確保の費用を最大1000万円補助する。

能登半島地震に伴う予備費の支出は2回目。第1弾として9日に47億円を支出すると決め、緊急で水・食料、燃料・生活用品などの物資を送る費用に充てた。今回の追加の拠出により23年度の一般予備費の残額は3084億円になる。

地震による被害の全容はなお明らかになっていない。24年4月以降も復興に向けた追加の支援策を講じるため政府は24年度予算案の一般予備費を5000億円積み増して1兆円に変更した。24年度予算案は26日召集の通常国会で審議する。

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