【米国】バイデン政権、ウクライナ支援に２４０億ドル追加要請　共和党の反発で議会調整難航か　世論調査でも５５％が追加支援に反対

【ワシントン＝坂本一之】バイデン米政権は１０日、ロシアの侵略を受けるウクライナなどへの支援として米連邦議会に２４０億ドル（約３兆５千億円）規模の追加予算を要請した。ただ、下院は野党の共和党が多数派として主導権を握っており、歳出拡大への反発から調整が難航する可能性もある。

バイデン政権が議会に要請したウクライナ支援に関する追加予算の内訳は、兵器供与などの軍事支援が１３１億ドル。ウクライナや周辺国に対する経済、人道支援が７３億ドルとなっている。

２０２２年２月のロシアの侵攻後にバイデン政権が実施してきた軍事支援の総額は４３０億ドル超で、大量の弾薬や高額な地対空ミサイルシステム「パトリオット」などの供与で費用が膨らんでいる。

米ＣＮＮテレビなどが実施し４日に公表した世論調査では、ウクライナ支援に関し「議会は追加支援を認めるべきではない」との回答が５５％に達した。

特に共和党支持者は７１％が追加支援に「反対」している。もともと共和党議員の中にはウクライナ支援の資金を国内施策に回すべきだとの声もあり、支持者の意見を受けてバイデン政権の要請に反対する議員が増える可能性もある。米国は議会が予算編成権を握っている。

バイデン政権は各国のウクライナ支援を牽引（けんいん）する立場として大規模な兵器供与を実施してきた。議会で追加予算の規模が大幅縮小されれば、各国の支援判断に影響を与える恐れもある。

8/11(金) 14:44配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/25f45d0003736d01b5ae0925e01bd3f6d2c1eff8