イギリス、存在感低下にむせび泣く　イギリスといえば何がある？

英政府は10日、プライベートエクイティ（PE=未上場株)への投資拡大を柱とする年金改革案を発表した。
確定拠出年金(DC)の運用資産に占める投資割合を、現在の1%未満から2030年に5%に高める方針だ。
運用リターンの改善で年金受給額を増やすほか、英国企業のイノベーションを促進する狙いがある。

英ハント財務相と英国の主要な運用会社が合意した。
DCの加入者に対して自動的に提供する「デフォルト(初期設定)商品」の投資額全体の5%分を未上場株に割り当てる。
全体で約500億ポンド(約9兆円）が成長性の高い企業への投資に回り、運用リターンの向上で年金受給額が最大12%増えると試算する。

地方自治体の年金の未上場株への投資割合も、現在の5%から10%に高める考えだ。
約5000の確定給付型企業年金(DB)については、小規模なものを統合した「スーパーファンド」の設立を検討する。
大規模化によって、運用リスクをとって株式投資に資金を投じやすくする狙いだ。

英年金の株式への投資不足が英国企業の存在感低下を招いたとの危機感が背景にある。
英国の株式時価総額は23年にフランスに抜かれ、欧州首位から陥落した。
英ブレア元首相が会長を務めるシンクタンクや英金融街シティーのロードメイヤー（市長）による、年金基金に株式投資を促す私案の発表が相次いでいた。

英政府、年金改革案を発表　未上場株への投資拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR10BU50Q3A710C2000000/

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