「骨太の方針」財源いまだ不透明　負担の議論、向き合わない政治（毎日）

政府が16日に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太の方針」。少子化対策など政権の看板政策が並ぶが、裏付けとなる財源はあいまいな文言に終始した。衆院選も見据えて国民の反発が想定される「負担」議論に消極的な政府・与党。ただ個々の政策の実現には安定財源が不可欠だ。政府は年末に向けて具体化を進めるとしているが、財源確保は簡単ではなく、いばらの道だ。

　「財源について年末に先送りとの報道がある。歳出改革の取り組みを徹底することで実質的に追加負担を生じさせないことを目指すとの方針は揺るぎない。先送りとの指摘は適切ではない」。岸田文雄首相は少子化対策を発表した13日の記者会見で自らこう切り出し、語気を強めた。

　16日に決定した骨太は、これまで空欄だった少子化対策や防衛財源についての記述が追記された。少子化対策では、今後3年間に集中的に取り組む「こども・子育て支援加速化プラン」が明記され、児童手当の拡充や男性育休の取得推進などが盛り込まれた。財源は国民の実質的な追加負担を求めないとされ、「財源確保のための消費税を含めた新たな税負担は考えない」と記載した。

　政府は期間中、年間3兆円台半ばの追加予算を確保するとしているが、…（以下有料版で、残り1483文字）

毎日新聞　2023/6/17 05:30
https://mainichi.jp/articles/20230616/k00/00m/020/335000c