四国、オワコン地方だったことが判明。何も手を打たなければ「10年以内に終わる」と専門家

「よく北海道が厳しいと指摘されますが、実は大きな間違いなんです」。そう語るのは地方ウォッチャーだ。北海道といえば夕張をはじめ過疎問題の「極北」と言われているが、事情は四国とは違うという。
「北海道には札幌という200万都市があります。札幌が経済拠点となっていて道内の若者の受け皿にもなっている。ところが四国には大都市がないんです。経済基盤は本土の岡山、あるいは明石海峡大橋を挟んだ阪神圏にもっていかれ、地元の若者も巣立てばそちらに出ていく。ストロー効果です」
さらに北海道は日本の食糧基地であり、なおかつ対ロシアの国防基盤として重視されている。しかし四国には国益を考えた上での価値は存在しない。つまり地域発展のための柱もなければ、国は守ってくれないのである。
「四国で産業と言えば瀬戸内沿岸で工業が盛んですが、高度成長期が終わって何十年経っているんだという話です。生産拠点が中国や東南アジアに移った今、工場群は今後すべてが廃業して死んでいく。京浜工業地帯がタワマンに切り替わったことの後追いです。京浜はまだ都会なので再開発ができましたが、四国ならただひたっすら廃墟の工場が大量出現するだけです。「日本のデトロイト」と言えるようなこの世の終わりみたいな景色になり治安も悪化するでしょう」（先述の地方ウォッチャー）

四国に限ったことではないが、戦後最も人口が多かったのは団塊世代である。その団塊世代が現在では70代で、あと10年もすればほとんどが鬼籍に入ることになる。四国の余命は10年を切っているのだ。
「四国では、高松や松山レベルですら高齢者ばかり見かけます。60代でも若者扱い。今はまだみんな自力で生活ができていますが、今度それが困難になっていくと、四国の社会機能は破綻していくことになります」（四国在住者）
例えば四国は日本有数の車社会地帯として有名で、ゆめタウンなどのロードサイド商業施設で買い物が基本になっている。しかし運転が困難になれば、車に乗れる老人をアテにしていた商業施設は経営が成り立たなくなる。彼らがみな死んだ頃には採算性が取れず撤退しているだろう。その頃、シャッター商店街と同じ現象が、高松や松山のバイパス沿いで起きるのである。
「いずれにせよ、将来のことを考えた自治体経営をするなら、街を広げるのではなくコンパクトに閉じていく「自治体の終活」が必要なのですが、県政も市政もそんなことを一切せず、右肩上がりの時代に描いた拡大計画に予算をつけてバイパスを建設したり、ハコモノを作ることばかりやっています。夕張は将来性を無視した過剰投資に明け暮れて死んだのですが、四国では主要都市レベルが同じことをやっています」（田舎問題アナリスト）

多くの日本人にとって四国に縁もゆかりもない。日常生活で四国の世話になっていることはほとんどないので、地方まるごと破綻したところで国民の血税を使った尻ぬぐいを求めようったって誰も認めないだろう。冷酷に日本全体の国益だけを考えれば四国の領有権を放棄し、四国統治のために無駄に費やしたリターンの見込めない税金をカットする方が得策なのは事実だ。
「いっそ四国が独立して「四国共和国」になった方がいいのかもしれません。例えば台湾や韓国は戦前は日本の一地方でしたし、面積も人口も日本本土より小さいのですが、戦後独立した結果、一人当たりGDPで日本を抜く経済大国になっている」（四国出身者）
四国の利益、日本の利益をそれぞれを考えれば、袂を分かつタイミングが近いのか。