米国・フランス首脳が電話協議　マクロン氏の訪中めぐり

【ワシントン=中村亮】米ホワイトハウスは4日、バイデン大統領がフランスのマクロン大統領と電話協議したと発表した。5日に始まるマクロン氏の中国訪問を議論した。ロシアのウクライナ侵攻をめぐる中国の仲裁案について意見を擦り合わせたとみられる。

マクロン氏は欧州連合（EU）のフォンデアライエン欧州委員長とともに5日から中国を訪れ、習近平（シー・ジンピン）国家主席と会談する。ウクライナ侵攻の終結に向けて協力を要請する見通しだ。

中国はロシアとウクライナに停戦と対話を呼びかける仲裁案を打ち出している。バイデン政権はロシア軍のウクライナ撤退を明確に求めていない中国の仲裁案に何度も懸念を示しており、米仏首脳の協議テーマにのぼった可能性が高い。中国がロシアに致死性の高い武器を提供した場合の対応も話し合ったことが考えられる。

ホワイトハウスは声明で「ロシアによる侵攻が続くなかでウクライナへの揺るぎない支援を再確認した」と説明した。ウクライナへの武器や経済支援の継続を申し合わせた公算が大きい。

バイデン氏は過去に訪中にからんで欧州首脳と電話協議をした例がある。

2022年11月にはドイツのショルツ首相の訪中直後に対中国政策を議論した。ショルツ氏に企業幹部が同行し、経済を中心に中国と結びつきを強めるドイツの姿勢に米国で不満がくすぶっていた。ショルツ氏が米国の懸念を払拭しようとしたとの見方があった。

日本経済新聞　2023年4月5日 7:59
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN050980V00C23A4000000/

バイデン「次も僕が大統領になれるように協力してよ」
マクロン「すまん。俺のほうが優先だ」