JK（17）「「私たち、もうすぐ成人だね」友人の言葉にはっとした。ずっと「大人はずるい」と思ってきた。ずるい大人にはなりたくない」

ずるい大人になりたくない＝高校生・岡田佳憐・17（埼玉県）

　「私たち、もうすぐ成人だね」。友人が放った言葉に、はっとした。大人になってしまうのか、と。

　小さい頃、そして今でもたまに「大人はずるい」と思ってきた。
小学生は寒くても半袖半ズボンなのに、分厚いジャージーを着用していた体育の先生。
私たちは駅前の待ち合わせ禁止なのに、大勢でたむろする保護者会前のママ友集団。
私たちは文化祭も修学旅行も中止なのに、平然と飲み歩く会社員。
そんな「ずるい大人」になってしまうのだろうか。他にも大人をずるいと思った瞬間はあるはずだが、すべては思い出せない。
これも大人に近づきつつある証しなのだろうか。何だか悲しいような気がする。

　高校の聖書の授業で「大人が手本とすべきは子供の心だ」と習った。
私はあと数カ月で成人になるが、何歳になっても、子供の心を忘れないでいたい。
やむを得ないこともあるのだろうが、決してずるい大人にはなりたくない。

https://mainichi.jp/articles/20230121/ddm/005/070/010000c