搾取されるため頑張っているのか　増える自社株買い、怒るスタバ店員

スターバックス創業の地米シアトルの店で働くサラ・ポッピンさん（31）は会社への不満をぶちまける。

　「私たちの働きで利益が出ても、従業員に還元しようとしない。正直、『搾取されながらよくやった！』と言われている気分だ」

　スタバでは2021年末に初めて労働組合が結成されてから、各地の店舗で組合が誕生。組合がある店舗は250を超えた。昨年12月には全米10カ所で同日に集会が開かれたほか、約100店舗で3日間のストライキが行われるなど、活動は激化している。

　働き手たちが怒る理由の一つが、自社株買いだ。

　会社が自社の株式を買い戻す「自社株買い」が米国で息を吹き返す。株価を引き上げ、株主に報いる狙いだ。会社は従業員や顧客を含む全利害関係者に配慮する責任がある、という新たな理念と整合性は取れるのか。日本で自社株買いが増えるのは「悪」なのか。

　スタバは22年4月、「人や店に投資する」として、自社株買いの停止を発表し注目を集めた。しかし22年11月、レイチェル・ルゲリ最高財務責任者（CFO）は「今後3年間で配当と自社株買いで約200億ドル（約2・6兆円）を株主還元する。23年度に自社株買いを再開する」と表明。わずか半年あまりでの方針転換だった。

　ポッピンさんは「人手不足の解消、病気休暇、報酬の改善など、従業員のために取り組むことがたくさんある。自社株買いで株主にお金を渡す前に、私たちに使ってほしい」と言う。

　米紙ニューヨーク・タイムズによると、スタバは自社株買いのために17年度に20億ドル、18年度に71億ドル、19年度に102億ドルを投じ、19年には債務超過に陥っていた。それでも、20年度には17億ドルの自社株買いに踏み切った。

借金してでも実施　「キャッシュマシーン」と化した米企業
　スタバだけではない。

　S＆Pグローバルによると…(以下有料版で、残り1086文字)

朝日新聞　2023/1/11 16:00
https://www.asahi.com/sp/articles/ASR173J1XQDXULFA001.html?iref=sptop_7_06

ただ外資ファンドに狙われたら終るw