釣り具のDAIWAの｢服｣が売れまくってる　全国200のセレクトショップで売られ即日完売も　ヨーロッパでの販売も始まり一大ムーブメントに

釣り具の「ＤＡＩＷＡ」がアパレルへ　世界も視野に
2022/8/1 10:30
https://www.sankei.com/article/20220801-LSXX5U3KRZPWXA2WMWWEFWGWVU/

セレクトショップ「ＢＥＡＭＳ（ビームス）」とタッグを組み、２年前の春から始動。
全国の取扱店では製品の即日完売が相次ぎ、釣り具メーカー発のアパレルブランドとして、地位を築いている。（末崎慎太郎）

コンセプトは「アメリカンカジュアルテイストのフィッシングウエア」。
ブランド名にもある「ピア」は英語で桟橋の意味。
釣り具を扱う同社が主戦場とする海などでのアウトドア要素と、ビームスが得意とするアメカジを〝橋渡し〟し、機能的で洗練されたファッションを提案する。

「ＰＩＥＲ３９」とは、米・サンフランシスコのベイエリアにある観光地、フィッシャーマンズワーフの中心にある桟橋の名称からとったという。

オーバーサイズのシルエットで都会的なデザインを演出する同ブランド。
釣りのフィッシングベストから着想を得た、さまざまなポケットワークを採用したダウンジャケットやマウンテンパーカが人気だという。

機能面でも透湿防水性に優れたゴアテックスや、速乾性やストレッチ性にたけた合成繊維素材などを使用。
偏光グラスをつるすホルダーや小物を引っ掛けるパーツなどをちりばめ、ダイワらしさも演出する。

ブランドの企画開発担当、佐藤雅基さんは「釣り具業界の外にも、ＤＡＩＷＡの名前を発信していきたい」と話す。

６７年前、釣り具のリール製造から始まった同社は「ダイワ精工」の名で国内外に広く浸透。
釣り具メーカーでは最大手だが、平成２１年に社名を現在のグローブライドに変更し、会社ロゴもクリエーティブ・ディレクターの佐藤可士和氏がデザインしたものを採用するなど、
「ダイワ＝釣り具」というイメージの刷新に取り組んできた。

特にスポーツ、アウトドア市場で約３～５割の売り上げを占めるアパレル部門の補強を掲げ、試行錯誤を積み重ねてきた。
従来のフィッシングウエアに対しては「作業着みたいでダサいという印象があった」（佐藤さん）といい、転換を図った。釣り具業界全体の課題でもあったという。

ブランドは令和２年３月にスタート。全国２０４のセレクトショップなどで展開している。

佐藤さんは「ファッションやカルチャーの発信基地であるセレクトショップに特化することで、感度が高い若い世代にリーチしている」と話す。

これまでダイワをまったく知らなかった層からの反響も大きく、昨春の新製品発売日には、開店前から２００人以上が並び、即日完売する店舗もあったという。
今年の秋冬シーズンからは、レディースラインも加わる。

国内での人気を受け、今後はアウトドア文化の本場であるヨーロッパやアメリカへの進出も計画。
６月には、パリでの展示会にも参加し、英仏などの実店舗やオンラインサイトでの取り扱いが決まっている。
カナダの有名グラフィックデザイナーで、パタゴニアやナイキなどでもイラストデザインを手掛けるジェフ・マクフェトリッジさんとのコラボも実現した。

街でも、アウトドアシーンでも…。機能性とファッション性を両立させた商品は、これからさらに注目を集めそうだ。

佐藤さんは「フィッシングカルチャーへの興味にもつなげていきたい」と話している。

販売サイト
https://daiwapier39.jp/category/gm_pier39

個人的にはゴールデンゲートブリッジの近くの桟橋が好き