勇者(35)「あ、異世界から来た勇者です、よろしくお願いします」 女魔法使い「ええ…」

1 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:44:36.141 ID:BJ17LiKdr
勇者「あれ、仲間って君だけ?なんか情報と違うけど…、まあいいか。それじゃ早速旅にでましょうか」

女魔法使い「あ、ちょっと待ってください、勇者さん、今装備している武器と防具ってその」

勇者「え、ああ、武器はヒノキの棒で、防具はこれ、お鍋の蓋かな?まあ、初期装備ってことで」

女魔法使い「そ、それじゃレベルは」

勇者「え?当然レベルは1だよ?これから冒険始めるんだから、当たり前…」

女魔法使い「じゃ、じゃあ歳は!?」

勇者「えっと35であと2か月したら36に…」

女魔法使い「おっさんやんっ!」

2 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:45:44.581 ID:0OTLUjLNd
勇者「敬意払おうや」
3 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:46:08.682 ID:xu37BXjOd
勇者(35)「ひのきのぼう、とがったホネ、しあわせのぼうし、こんぼう、のこぎりがたな、みかわしのふくだけど?」
9 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:49:38.412 ID:LRjCyESk0
>>3
最強のモンスター使いでしかも通常攻撃が必中の会心の一撃とかやばいな
4 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:46:12.966 ID:FoBEQALVp
寧ろ冒険させるのには現実的な年齢
5 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:46:13.808 ID:tUxMmP3j0
また同じスレ建てたのかよ
6 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:47:04.423 ID:S5YiEBEld
おっさんで何が悪い
7 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:47:50.136 ID:R1byZXCT0
まぁでも10代のガキより30のオッサンの方が世界託せるけどな
8 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:49:27.320 ID:BJ17LiKdr
女魔法使い「伝説では異世界からくる勇者様は、歳は十代、超イケメンで
はじめからめちゃくちゃ強くて、くっそ強力な武器持ってるって話でしたけど…」

女魔法使い「少なくとも貴方よりちょっと前に来た勇者さんはそんな感じでしたし」

勇者「ああ、僕らよりちょっと若い世代の勇者はそんなかんじかもね。
けど、まあ勇者っていろんなタイプいるからさ…、ってあれ、俺が来るより前に
もほかに勇者来たの…?」

女魔法使い「ええ、超イケメンで強そうなのが。
私の同期の戦士と僧侶と武道家はその勇者と一足先に
旅に出ちゃいましたよ。
はあ…、わたしも最初に来た勇者さんについていけばよかった…まさか次に来る勇者さんが、こんな普通のおっさんとは」

勇者「ええ…、いやひどいな君。けど、なんで皆と一緒にその若い勇者と旅にでなかったの」

女魔法使い「…、なんかその勇者、自信に満ち溢れてて、女癖悪そうだったからいけ好かなくて」

勇者「君、全方位に口悪いな…、まあいいけど、一応、俺と一緒に魔王討伐のために
パーティ組んでくれるってことでいいんだよね」

女魔法使い「ええ、もう仕方ありませんからあなたについていきますよ…はあ」

10 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:50:34.352 ID:BJ17LiKdr
最初の村

女魔法使い「ここが最初の村ですね。ええと、まずはどうしたらいいんだろ…、
書物とかだとなんかギルトとかに行って、依頼とかを引き受けたりとかそういう…」

勇者「まずは情報収集だな」

女魔法使い「え?」

勇者「あ、すみませーん、お爺さんちょっと」

村人A「ふぉっふぉ、ここは最初の村じゃよ」

勇者「そっか、ありがとうございます、あ、そこの、すみません」

村人B「剣や防具は持ってるだけじゃなくちゃんと装備しないと意味ないよ」

勇者「なるほど、ありがとうございます」

女魔法使い「ええ…?」

11 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:51:37.620 ID:R1byZXCT0
続きはよ
12 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:51:42.804 ID:7QaMw/+n0
つまんない!
13 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:52:41.625 ID:BJ17LiKdr
女魔法使い「なにやってんですか、そんなしらみつぶしに村の人に声掛けて」

勇者「こういうのはまず村の人から情報を得て冒険のヒントを得るんだよ。常識じゃないか…、よし次は」

勇者「すみませーん」がちゃ

女魔法使い「ちょ、ちょっとそこ人んちでしょ、だ、だめですよちょっと!」

村人C「東にある塔に魔法のカギを守ってる魔物がいるそうだよ」

勇者「うん、なるほど。ありがとうございます。よっと」ぱりーん

女魔法使い「いや何家のツボ勝手に割ってるんですか!」

勇者「みてみ。ツボから薬草でてきた。もらっておこう」

女魔法使い「いやちょっとっ!?」

14 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:53:29.628 ID:BJ17LiKdr

フィールド

勇者「とりゃっ!」

スライム「ぴぎーっ!」

スライムを倒した!

勇者「よし、もう一回りこの辺りを歩くか」

女魔法使い「ええっと、その勇者さん。なんでさっきからフィールドうろうろしてるんですか?さっき
村人の方が言ってた東の塔に行くんじゃないんですか?」

勇者「いやあ。まずはレベルあげしないと。あとはモンスターを地道に倒してお金貯めて装備品も整えてからじゃないと
すぐ死んじゃうからさ」

女魔法使い「ええ…なんですかそれ。サクサク冒険すすめられないんですか?なんか勇者さんおっさんだからか
こころなしかフィールド歩く速度も遅いし…」

勇者「僕も君もまだまだレベル低いし、当初は5人パーティって聞いてたのに2人しかいないし。もう少し慎重
にいかないとだめだよ。地道にコツコツいこう」

女魔法使い「はあ…、なんだろう。こんなの伝説に聞いてた冒険と違う。伝説だと、
こんな地道な感じじゃなくて…勇者さまがドカーンって感じで、一気に魔物を倒して…」

どかあああん!

女魔法使い・勇者「え?」

15 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:55:38.135 ID:BJ17LiKdr
魔物達「ぐあああ!!」

魔物のむれを倒した

若勇者(17)「あれ…、俺また何かやっちゃいました?」

女戦士「きゃああ!勇者…、つ、強すぎっ!なに…いまの強力な呪文」

女武道家「い、いまのこの辺りのフィールドじゃ一番強い魔物なのに…、やっぱさすがだわ…」

女僧侶「伝説通りの実力ですぅ…、わたし…勇者さまのこと好きになっちゃいそうです…はうう…ん?」

16 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:56:29.984 ID:BJ17LiKdr
女僧侶「ってあれ?魔法使いじゃないですか…?なんでこんなところに…?」

女魔法使い「あ、えっと…うん、久しぶり」

女戦士「たしか、お前別の勇者が来るのを待つとか言って私たちについてこなかったよな…?」

女武道家「え?てか、お前と一緒にいるおっさん…ってえ?それ、まさか」

女魔法使い「うん、えっとねっ!あ、あの、この人はその、そう。
た、たまったま、そこで会った普通の冒険者のおっさんで」

勇者「ああ、この子たちが最初言ってた君の同期か。
初めまして。ぼくも異世界から派遣されました勇者なんです。よろしくお願いしますね」

女僧侶・女戦士・女武道家「えっ」

17 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:57:28.102 ID:R1byZXCT0
面白い
18 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 18:57:34.807 ID:0cnNwGIt0
過去の全日本剣道選手権で
30代の優勝者はそこそこいる
19 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:00:22.211 ID:BJ17LiKdr
女戦士「え、ええ…いやいや、だ、だって。装備品ひのきのぼうでお鍋の蓋って…え?」

女武道家「てか、見た目も…け、結構歳言ってますよね?そのレベルも…」

勇者「ああ、歳は今年36で、レベルは6になったばっかりかな。
今は、レベル上げと資金集めでスライムを倒してて…」

女僧侶・女戦士・女武道家「ええ…」

若勇者「ふっ」

20 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:01:10.625 ID:BJ17LiKdr
女僧侶「ちょ、ちょっと、魔法使い、こっちきなさいっ!…あなた、なんであんなおっさんと冒険してるの?」

女戦士「あたしらに着いてこなかったことは、もう水に流すからさ。やめときなさいって?あれ、勇者違う。ただのおっさん」

女武道家「今からでもいいからこっちの勇者に頭下げて、私たちとパーティ組も?ね?」

女魔法使い「え…、いやけど…わたし」

……

勇者「いや、まさか俺以外に異世界に派遣されてた勇者がいたなんて知らなかったよ?見たところまだ若いけど学生さん?
パーティは別になりそうだけど、魔王討伐を目指すもの同士、がんばろう」

若勇者「はは…、僕はあなたとなれ合う気はないけど?魔王は僕が難なく倒すんで、
あなたは指をくわえてみていてください、おっさん。さ、みんな行きましょう」

女僧侶「ああ…まって、勇者さまっ」

女戦士「そ、それじゃあね、女魔法使いっ」

女武道家「私たちについてきたくなったら、すぐ連絡ちょうだいね」

21 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:01:57.671 ID:BJ17LiKdr
……

女魔法使い「ああ…、行っちゃった。なんだろう…なんかすごくみじめな気持ちに」

勇者「いやあ、強そうな勇者だったね。なんかすごい装備してたな。剣もごつくて」

女魔法使い「そうですね。あなたのひのきのぼうと違ってね」

勇者「魔物のむれも一撃で倒してて。ありゃレベルが今の時点で40超えてるかな」

女魔法使い「そうですね、わたしはレベル8で、あなたはレベル6ですけどね」

勇者「それに思った以上に若かったね。いやまあ、
俺もついこの間まではあのくらいの歳だったんだけど」

女魔法使い「歳2倍以上違うのに何いってんすか、おっさんっ!」

22 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:09:03.017 ID:uEaHWquZ0
はよしろよおっさん
23 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:10:41.483 ID:aBe31kmu0
見てるぞ
27 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:17:24.148 ID:+H8d/KiZ0
今北産業
30 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 19:52:56.885
自分探しの旅とか冒険とかは20代までに済ませとけよ
31 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 20:23:05.362 ID:BJ17LiKdr
勇者「まあ、若くて勢いがあるのはいいことかな。けど…」

勇者「さしずめ神々からいろいろ特典もらって自信満々な感じだけど、
足元救われなきゃいいけどな。難なく倒せないから魔王なわけだし」ぼそっ

女魔法使い「え?」

勇者「あ、話し込んでたらもう夕方か、そろそろ村に戻ろうか」

女魔法使い「え、いや、さっきもう一回りこの辺りを歩くかって」

勇者「夜になると魔物の動きが活発化するからね。ここまでにしておこう。
大丈夫、地道にコツコツ冒険を進めることが大事だよ」

女魔法使い「はあ…」

32 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 20:24:35.957 ID:BJ17LiKdr
勇者と魔法使いの冒険は、地道かつ慎重で、勢いはなかった…
しかし、堅実かつ妙に手慣れた戦略で、少しづつではあるが冒険は軌道にのっていった。

数か月後…とある砂漠の町

宿屋

女魔法使い「勇者さん、言われた通り薬草と毒消し、その他もろもろの道具、買い込んで
おきましたよ」

勇者「ああ、ご苦労さん」

女魔法使い「あとは、村人からも情報収集すみです。ここから北のほうにダンジョン化した
古い王家の墓があるそうです。人んち入って、適当にツボやタンスも物色すみです」

勇者「手慣れてるなあ」

女魔法使い「はっ、何言ってんですか、全部あなたに教わったことですよ」

33 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 20:26:01.281 ID:BJ17LiKdr
女魔法使い「…、しかしまあ。私はあなたを少し誤解していたようですね。
ただの中年のおじさんだとおもってたのに、若い勇者にはない老獪さと変な経験値がある感じです」

勇者「なんかあまり褒められてないような…」

女魔法使い「けどまあ、あの若い勇者は、私たちよりはるか先の大陸を冒険してて、
最近四天王の1人を倒したとかなんとか」

勇者「へえ、さすがだな」

女魔法使い「あと、女にもモテモテで行く先々で女の子パーティに加えて
イチャイチャしてるみたいです。ハーレムっていうんですかね」

勇者「へえ、さすが、若いなあ」

女魔法使い「……、すみませんね、こちらは私みたいなの一人で。
やっぱうらやましいですか?」

勇者「いやー、もうおじさんって言われる歳だしな。さすがにもう、そんなんはないかな」

女魔法使い「そういえば勇者さんは、そういう女関係には割とまじめですね。
この町、ぱふぱふとかいういかがわしい店もあるみたいですけど、目つぶってあげますから
行きたきゃ行ってもいいですよ」

勇者「いや君僕のことなんだと思ってるの…、てかそんな店いったことバレたら殺されちゃうよ」

女魔法使い「え?殺されるって、だれに」

勇者「だれって、奥さんに」

女魔法使い「え?」

34 名前:一般よりも上級の名無しさん 投稿日時:2021/12/31(金) 20:27:38.900 ID:BJ17LiKdr
勇者「ほら、ここの写真に写ってるのが俺の奥さんでこれが息子と娘ね。
下の娘はようやく歩けるようになって…ってあれ?どうしたの?そんな驚いた顔して」

女魔法使い「え!?あ、ああ…、いや…、意外だったから。てっきり独り者かと…」

勇者「まあ、確かにこんな仕事してほとんど家にいないけどね」

女魔法使い「こんな仕事って…、手慣れてると思ったらやっぱり、冒険歴長いんですね。
そうやっていろいろな世界を渡り歩いて勇者やってるわけですか?」

勇者「うん。まあ。魔王討伐に貢献した度合いに応じて神々から報酬がもらえるんだ。
それで生活してる」

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