韓国大統領候補の長男、違法マッサージ店のレビューをネットに残していたことが発覚。選挙戦を揺るがす一大スキャンダルに

一方、「高みの見物」とばかりに、尹氏の妻の問題をほくそ笑みながら見ていた李在明氏にも、長男の賭博中毒説や不法な買春疑惑が持ち上がり、尻に火がつきはじめた。

「朝鮮日報」が特ダネで報道したところによると、海外にサーバーを置くあるポーカーサイトに、李氏の長男と思われる人物が、2019年から2020年7月まで約200もの書き込みをしていた。そしてその書き込みの内容から、李氏の長男が常習的に不法賭博をしていたことが分かる――という報道だった。

　李在明氏は迅速に反応した。報道があった直後、問題の人物が息子であることを認め、「父として息子とともに頭を下げてお詫び申し上げる。二度とこのようなことが起こらないようにする。治療も受けさせる」と謝罪したのだ。

　たが、電光石火の謝罪にもかかわらず、当日、別の疑惑が浮上した。李氏の長男がポーカーサイトに書き込んだレビューの中に、違法マッサージショップに関するものがあったことが判明したのだ。この「マッサージショップ」とは日本でいう「風俗エステ」のことで、韓国では不法売春店に指定されており、出入りそのものが処罰の対象となる。

「ソウル経済新聞」が単独で報じたところによると、李氏の長男は「ここに行くな、時間も守らず、サービスもひどくて内部損傷を受けた」という感想を書いていた。どうやら、「サービス内容が払った金額に見合ってなかった」ということらしい。

このマッサージショップのHPに載っているレビューを調べた結果、普通のマッサージ店ではなく、類似性行為を目的とする男性が訪れる風俗店だという。これについて李氏側は「店に行ったのは事実だが、マッサージは受けていない」と主張している。

まだボロは出てきた。李氏の長男がポーカーサイトに書いたと推定される書き込みの中には、「お前らもワーニング（賭博で勝つこと）して女を買え」など、女性を卑下した下品な発言も相次いで発見され、人性問題も提起されているのだ。

　尹錫悦氏と李在明氏。どちらかが韓国次期大統領となる。その候補者本人がそれぞれ公捜処や検察の捜査対象に上がっているばかりか、連日「家族リスク」まで浮き彫りになっており、韓国の大統領選挙はまさに「泥沼」に陥っている。まともな政策論争よりも、自身や身内のスキャンダルばかりの泥仕合を、韓国国民は政治への幻滅と不信感を抱きながら見つめている。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68154