【兵庫県】西宮市「パルスオキシメーター返却して！」コロナ感染者に貸し出した内260個が戻らず　市は500個を追加購入へ

兵庫県西宮市は19日、新型コロナウイルス感染者に貸し出している血中の酸素飽和濃度を測る「パルスオキシメーター」が約260個返却されていないと発表した。石井登志郎市長が記者会見で「在宅療養者らの状況を保健所が掌握するためのもの」と返却を求めた。

　市は1個約7000円のパルスオキシメーターを約1600個保有し、19日時点で約1100個を在宅療養中や入院調整中の患者に貸与している。1日2回、患者自身で計測して数値を専用アプリに入力すると市保健所のシステムに反映され、保健師による体調確認が必要な酸素飽和濃度95％以下の人を把握できるようになっている。

　市は貸与時に、治癒後は保健所などへ返却するよう求め、返却用の封筒（送料は自己負担）も渡しているが、6月下旬以降の「第5波」での返却率は約7割。市内の新規感染者は18日に過去最多の151人を記録しており、保健所の担当者は「このままのペースが続けば在庫も底を突く可能性が高い」として、19日から2人体制で返却の催促を始めた。市は8月末までに500個を追加購入する。【稲田佳代】

2021/8/19 18:30
https://mainichi.jp/articles/20210819/k00/00m/040/198000c