【浜松市感染症対策調整監】「ワクチンが非常に有効で、６５歳以上の入院は大変少ない。入院患者が以前に比べ３０歳ほど若返っています」

静岡県の川勝知事は１６日、「県内の医療提供体制は危機的な状況」と厳しい言葉を使って説明していましたが、
こちらに県内の入院者数の推移をまとめました。

１カ月前には１００人に満たなかったものの８月に入ってから急激に増えていて、１６日正午現在で３２７人と３倍以上にのぼっています。

また人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けている重症者の数も１カ月前は４人だったのが、
１６日は過去最多となる１９人と５倍近くに増えています。深刻な状況が数字からも見て取れます。

ここからは感染症が専門の矢野邦夫医師に新型コロナウイルスについてお話をうかがいます。

Q.県内では医療態勢がひっ迫しつつありますが、矢野先生が勤務する浜松医療センターはどのような状況なのでしょうか？

矢野邦夫医師：

「病床使用率は８０％弱です」

Q.現在の入院患者の特徴は以前と違う点がありますか？

矢野邦夫医師：

「民間医の状況は第4波とだいぶ違っています。ワクチンが非常に有効で、６５歳以上の入院は大変少ない。
入院しているのは５０~６５歳でワクチン未接種の方や５０歳未満でBMIが３０を超えるような肥満の方が入院しています。
入院患者が以前に比べ３０歳ほど若返っています」

Q.県内はまん延防止措置の適用から１週間が経ちましたが、効果についてどのように感じていますか？

矢野邦夫医師：

「感染者が増加しているので、効果についてはまだ感じていません。
皆さんがもう慣れの状況になっていて出歩かれるので、感染が増加しています。効果はあまり感じていません」

Q.感染者数の減少の兆しは、いつ頃見えてくるのでしょうか？

矢野邦夫医師：

「しばらく難しいと思います。例えていうと、今、我々がいる場所は富士山の一合目か二合目で、これから感染者はどんどん増えてくると思います。
人の動きを止めて、ワクチン接種が増えてくればピークがみえてくると思いますが、しばらくはどこにピークがくるかわかりません」

Q私たちが思う以上に、どんどん患者数が増えるということですね？

矢野邦夫医師：

「そうなると思います」
https://www.fnn.jp/articles/-/225092