アメリカの司法、終わる　ジョージ・フロイドを射殺した警官に禁錮22年6月

　米中西部ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイドさん（当時46歳）が白人警察官の暴行を受けて死亡した事件で、地元裁判所のピーター・ケーヒル判事は25日、第2級殺人罪などで有罪評決を受けたデレク・ショービン被告（45）＝事件後に免職＝に対し、禁錮22年6月（求刑・禁錮30年）を言い渡した。
　ショービン被告は2020年5月25日、偽札使用の疑いでフロイドさんを取り押さえた際、9分29秒間にわたって首を押さえつけ、死亡させた。フロイドさんが「息ができない」と訴える動画はソーシャルメディアで拡散。黒人差別や警察暴力に抗議する「ブラック・ライブズ・マター（黒人の命は大事だ）」運動が全米で拡大した。
　第2級殺人罪の法定刑は最長で禁錮40年だが、州の量刑ガイドラインでは前科がない場合は禁錮10年8月～15年とされる。検察側は、手口が残忍で、子供の目の前で事件を起こしていることなどを考慮し、2倍の禁錮30年が相当と主張。弁護側は、執行猶予を求めていた。
https://mainichi.jp/articles/20210626/k00/00m/030/012000c