竹中平蔵「日本は、まだまだ人件費が高すぎる。　もっと派遣社員を増やすべき」

竹中　大空洞化が起こっているんです。その後も海外で、どんどん投資を３０何％投資を増やすとか。もう日本を諦めて外に出て行っている。

田原　それは「この国が駄目だ」というよりも、単純にいえば「賃金が安い」からでしょ。
日本の賃金に比べると、中国、バングラデッシュ、ベトナムとか賃金が安い。当然、労働賃金が安い所に行きますよね。

竹中　ただ、日本の賃金が高い、海外が安い。これは、９０年代だってそうですよ。
ただし、その後、何が変わったかというと、他の国がどんどん法人税を下げていったのに、日本は下げていない。
他の国がどんどん海外からの投資を迎え入れるためにいろんな規制を無くしたのに、

日本はむしろ派遣労働を雇えなくするようなことをしている。
日本だけが、反対の方向を向いているからです。それは賃金が安い・高いという話は、
元々からある話ではありますけど。ここ3年くらいに、世界の方向と全く逆の方向に日本の政策がいったという事が最大の問題点です。

田原　話をまぜっかえすようだけど。すでに８０年代に、それはアメリカが起こした。アメリカが賃金が高い。
だから、アメリカの企業が日本にも来た。どんどん海外へ出て行った。
だから、アメリカは金融へと行った。90年代。結果的には、金融で失敗したんだけど。
日本は、物作りで、どんどん出て行ったらどうすりゃいいんですか？

竹中　いや、田原さん。「アメリカは、物作りを捨てた」とも取れるような言い方なんですけど。
全く、そうじゃない。「世界の中で物作りトップ１００の企業」に、日本は８社しか入らない。アメリカは、42社。イギリスも12社入る。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/1762