大坂なおみが語る黒人差別「本当に怖いこと。意識を高めるチャンス」＜女子テニス＞

女子プロテニス協会のWTA公式サイトは12日、世界ランク3位の大坂なおみのコメントを掲載した。大坂は世界的なファッション誌「Vogue」でインタビューに答えている。

23歳の大坂は今年9月に行われた全米オープン（アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム）で優勝。大会では人種差別への抗議の意を示すため黒いマスクを着用し入退場を行った。

ヴォーグのインタビューで大坂は「テニス選手として、私たちはコート上で何が起こるかに非常に集中している。私たちの人生は試合に勝つかどうかで決まると思っている。でも、それは真実ではない。新型コロナウイルスのパンデミックは、現実の世界に戻るチャンスを与えてくれたと思う。感染拡大がなければできなかったことをする機会が生まれたの」と語った。

続けて「私は少しかもしれないけど日本の伝統や文化を受け継いで育ってきた。でも私自身は黒人で、アメリカに住んでいる。ここで起こっていることについて話し始めたときに、個人的にはあまり突飛なことだとは思わなかった。いまここで起こっていることは本当に怖いことだと思う」と付け加えた。

最後に、抗議の意思を表したマスクを着けて試合会場を出入りしたことについては「この問題に対する意識を高めるチャンスだと思っていた。テニスは世界中で見られているから、知らない人でもグーグルで調べれば、彼らの話を知ることができる。それが私にとって大きなモチベーションになったし、それが優勝につながった」と自身の思いを明かした。

大坂は全米オープンを制した後ツアーには出場しておらず、今シーズンを終了している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ca446ddd6256502f837655e1837780a430037b56