【朝鮮新報】〈人・サラム・HUMAN〉日朝教育・文化交流をすすめる愛知の会会長／内河惠一さん(82)平和のために時間、お金を

2013年1月24日、当時、愛知中高・高級部に通う生徒2人と同校卒業生3人が原告となり始まった愛知無償化裁判で弁護団長を務めた。

過去には、戦時中、三菱重工の軍需工場などで女子勤労挺身隊として強制労働をさせられた被害女性らによる訴訟（「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟」）に原告側弁護団長として携わるなど、日本の戦争責任と関連する数々の弁護で大きな足跡を残してきた内河さん。「愛知の会」では2012年から会長を務めながら、在日朝鮮人子弟の人権回復と日朝友好促進のための活動に邁進している。

同会が後援した金剛山歌劇団愛知公演(16日)。終演後、感想をたずねると「こういう時期だから、一つひとつの演目が観る人々への激励になる。選りすぐりの作品が密になっていたステージだった」とほほ笑んだ。

なかでも在日4、5世の若手団員たちが朝鮮半島に伝わる民謡や舞踊、楽器を披露していることに感心しながら「在日朝鮮人の子どもたちは、故郷や祖国を思いながら平和という課題を常に考えている人々だと思う」と内河さん。

内河さんは先日、最高裁で原告敗訴が確定した愛知無償化裁判に言及し「いつも思うのは、どう相手をやっつけるかを考えるのではなく、平和を求めて頑張ること、そのために時間、お金を費やさなくては」と、市民らが司法の衰退と決して連動してはならないと訴えかけた。

朝鮮新報 2020.10.25 (09:16)
https://www.chosonsinbo.com/jp/2020/10/25-14/

内河惠一さん（盧琴順撮影）

まずは盗んだものを返せして謝罪して賠償しろ